※2025年2月16日(日)に開催した京都カラスマ大学授業「納豆屋さんで、カンタン手前味噌づくり|2025ver」ボランティアスタッフによる授業レポートです。
京都カラスマ大学ボランティアスタッフのAYUMIです。
普段は授業コーディネーターをしておりますが、本日は記録写真とレポート係を担当してまいりました。当日はなんと京都マラソン開催日!ということもあって、市内は交通規制で至る所ワタワタ、、でも、みなさん無事に教室につけたようでよかったです。
さて、今年も2月のお楽しみ!「納豆屋さんで」手前味噌づくり。
カラスマ大学の授業でも毎度おなじみ感が出てきた人気のこの授業。
お味噌屋さんではなく「納豆屋さん」が蒸しあげた、納豆用のお豆を使ってお味噌を仕込み、そのあと徒歩圏内にある御霊神社(上御霊神社)にてできたての手前味噌と共にご祈祷していただける。というスペシャルコースになっております。
今回も、昔の京都の出入り口「京の七口」の一つである鞍馬口を起点に東の鴨川から西の金閣寺へと続く「鞍馬口通り」にある藤原食品の4代目藤原和也さんと、御霊神社の禰宜、小栗栖憲英さんのおふたりにお世話になりました。

藤原さんの納豆、最近では「フレスコ」はじめ、京都市内いろんなんところでお見かけしますが、製造所のすぐ近くで買える場所が、この「藤原食品×ムトーヨータドー」。この「きょう納豆あり〼」の看板を目印に、買いに来られる近所の方も多いそうですが、今日はこちらがカラスマ大学の教室です。
テーブルには、お塩入りの大きな青い桶が並んでおり、その隣には、この日のために藤原さんが選んでくださった長野県上田市「山辺糀店」のふかふかの麹が準備してありました。


麹を手で細かく砕いてお塩と混ぜたら、いよいよ自分の桶を持って、納豆の製造所に徒歩でお豆を取りに行きます。

この、みんなで桶を抱えて歩く風景がまた恒例感があっていいですよね。製造所では大きな釜で大豆がふっくら蒸しあげられており、できたてのお豆を一人ひとりいただいていきます。「そのままでも美味しいんで、つまみながら戻ってくださいね!」という言葉がうれしい。そしてお豆、甘くてふわふわ。ほんとに美味しい。。
お味噌用の大豆は滋賀県産の「オオツル」を使用しました。藤原食品の看板商品「鴨川納豆」に使用されているものだそうです。

味噌は、麹と大豆と塩を混ぜて、容器の中で寝かせてつくります。
言ってみればそれだけのことなのですが、大豆の粒感を多めに残すとか、容器に詰める時の所作とか、塩はどれくらい使うのかとか、どんな容器に詰めるかなど、実は結構自由があるのです。使っている材料はみんな同じはずなのに、こうした個性や感覚によって、完成する味噌の色や味も異なってくる。
誰かに教わることもなく、知らないことは周りを見ながら聞きながら、あとの加減は自分次第というなんともカラスマ大らしい授業の進み方を見ていて、じんわり心が優しくなりました。
ああ、自由っていいな(笑)


最後に、塩をかけ、ガーゼと酒粕で表面を覆い、新聞紙、そして、学長が用意してくれていた毛筆と墨で自分の好きに言葉を書いた「封印半紙」を乗せたらロープで口を塞いでおきます。
作業後は、なんだか、手がつるつる。。と、顔を見合わせてニコニコ。味噌づくりに慣れた人も初めての人も、楽しい雰囲気の中で仕込みを終えることができました。あとはそれぞれの家の中の冷暗所で半年も寝かせておけば、「手前味噌」の完成です。

帰り際には、藤原食品さんより「鴨川納豆」をはじめとする7種類の豪華すぎる納豆セット(蒸し立て大豆付き)をお土産にいただきました。

その後、仕込みたて4キロの味噌をそれぞれに抱えて、御霊神社(上御霊神社)へ向かい、拝殿で完成した味噌のお清めと、参加者の健康をお祈りしてもらいます。
実は、今年は御霊神社禰宜の小栗栖さんも、一緒にお味噌づくりしていたんですよね。そしてこの小栗栖さんの手前味噌がまた個性的。見てください。見た目はまるで「納豆ご飯」のような軽い混ぜ具合。
これまたどんなお味噌になるんだろうかと、こういうのも一度つくってみたくなりました。ご自身は、朝とお昼に毎日お味噌汁を飲みたいというほどお味噌との距離は近いとか。
ご祈祷の後には、「神社」の存在についてのお話を伺いました。神社は、神様の住むところ。それは、山川海、自然界の色々な場所とのつなぎ場として存在していて、私たち人間も、自然の一部だということを思い出すようなそんな場所なんです。との話。
もしかすると、水、菌、米、大豆、塩、と、大自然の恵みをぎゅっと詰め込んだこの目の前の手前味噌も、私たちの日々の生活と大きな自然とのつながりを生み出してくれる神様的存在と言えるのかも。

ご祈祷後、御霊神社の門前にて室町時代より続いている水田玉雲堂の「からいた」というお菓子を一緒にいただいて、境内で恒例の記念写真。神様のお力もお借りしてつくった味噌、さてさてどんなお味になることでしょうか。

授業の最後には、さっそく「手前味噌開き」の日程も参加者のみなさんと大体決めておきましたよ。一応、10月の11日か 18日頃ということで。
また、詳しく内容が確定したらお知らせしていこうと思っています!
レポートと記録写真:AYUMI
▼2024年の「手前味噌」授業レポートはこちらから
▼2023年の「手前味噌」授業レポートはこちらから
▼2021年の「手前味噌」授業レポートはこちらから
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